家を建てて後悔したことランキング|先輩たちの失敗を"損の大きい順"にプロが解説

執筆・監修:マイホーム研究所 編集人(宅建士・FP・賃貸不動産経営管理士)|2026年6月更新 ・ 読了目安 約7分

家を建てた人に話を聞くと、「ここはこうすればよかった」という後悔が、ほぼ必ずと言っていいほど出てきます。一生に一度の大きな買い物ですから、できれば後悔はしたくないですよね。

ただ、ひとくちに後悔と言っても、中身は2種類あります。「住んでみないと気づけなかったもの」と、「先に知っていれば防げたもの」です。本当に怖いのは、あとから直せない=損の大きい後悔のほうです。

この記事では、私が不動産の現場で見聞きしてきた「よくある後悔」を、家を売らない立場の宅建士・FPが損の大きい順に並べました。上から読めば、途中でやめても一番大事なところから受け取れる構成にしています。

まず結論:後悔の「損の大きい順」ランキング

  1. 予算を「借りられる額」で組んでしまった(何十年も家計を圧迫)
  2. 土地を勢いで決めてしまった(建ててからでは直せない)
  3. 1社だけで決めてしまった(価格も提案も比べようがない)
  4. 断熱・住宅性能をケチった(光熱費と快適さに一生効く)
  5. 間取り・生活動線が暮らしに合わない(毎日地味にストレス)
  6. 収納が足りない・使いにくい(部屋が片付かない)
  7. コンセント・スイッチの位置で困る(延長コードだらけ)
  8. キッチン・水回りの使い勝手(毎日の家事に直結)
  9. 外構を後回しにして予算切れ(「あと少し」が出せない)
  10. メンテナンス費用を見ていなかった(10年後にまとまった出費)

上の3つ(お金・土地・会社選び)は、住む前=契約前にしか防げません。

1位|予算を「借りられる額」で組んでしまった

一番多く、そして一番ダメージが大きいのが、お金の後悔です。

理由は、住宅ローンを「借りられる額」で組んでしまうと、その重さが何十年も家計に乗り続けるからです。

銀行が出してくる「借りられる額」(融資の上限額)は、あなたが「無理なく返せる額」とは違います。銀行は、あなたの収入から「自分たちが損しない金額」を計算して提示しているのです。だから上限ギリギリで借りると、生活費や教育費、車の買い替えといった他の出費とぶつかってしまいます。

毎月の返済は、手取り収入の20〜25%以内が無理のない目安だとされています。

理想を詰め込みたい気持ちはよくわかります。ですが、家は「建てたあとの暮らし」が満足できてこそです。背伸びした額ではなく、返せる額から逆算して決めましょう。

プロの視点

銀行は「貸したい」立場です。提示額は“あなたが返せる額”ではなく“銀行が回収できる額”だと考えてください。「これだけ借りられますよ」と言われても、判断軸はあくまで自分の手取りに置くのが安全です。

2位|土地を勢いで決めてしまった

次に大きいのが、土地の後悔です。

なぜなら、建物は造り直せても、土地そのものは変えられないからです。

「気に入ったから」と勢いで決めたあとに、地盤が弱くて数十万〜数百万円の改良が必要だった、ハザードマップで浸水の恐れがあった、希望の大きさの家が建てられない法規制があった——こうした話は、思っている以上によく起きています。

土地を売りたい売り手側は、こうしたマイナス面を自分から細かく説明してくれるとは限りません。

土地は「気に入ったから買う」の前に、地盤・ハザードマップ・建てられる家の制限を、必ず自分で確認しましょう。ここを飛ばすと、家づくり全体がやり直せなくなります。

3位|1社だけで決めてしまった

「最初に出会った会社で、そのまま決めてしまった」という後悔も、とても多いです。

理由はシンプルで、比べる相手がいないと、その会社の価格や提案が高いのか安いのか、判断できないからです。

同じような条件でも、会社によって数百万円の差が出ることは珍しくありません。担当者との相性も、家づくりの満足度を大きく左右します。「相見積もりは2〜3社まで」という意見も見かけますが、これは対応の手間を減らしたい売り手側の都合でもあるんですよね。

1社の営業に流される前に、複数社のカタログを取り寄せて、自分の目で比較するところから始めましょう。

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4位|断熱・住宅性能をケチった

ここから下は「住んでから気づく」後悔が増えていきます。その中で一番影響が長いのが、住宅性能です。

理由は、断熱性能の低い家は、住んでからの光熱費と「夏暑い・冬寒い」に、ずっと効いてくるからです。

2025年4月から、すべての新築住宅で断熱等級4が義務になりました。これまで努力目標だった基準が、最低ラインになったということです。予算が苦しいとき、目に見えない性能はつい削りたくなります。ですが、あとから断熱を上げるのは、壁を壊す大工事になり現実的ではありません。

光熱費だけでなく、将来売るときの価値にも関わる部分です。性能は「最初に入れておく」もの。等級4を出発点に、可能な範囲で上を検討しておきましょう。

5位|間取り・生活動線が暮らしに合わない

「図面ではよく見えたのに、住んだら動きにくい」——これも定番の後悔です。

理由は、紙の図面だけでは、実際の暮らしやすさまで想像しきれないからです。

毎日の動線(洗濯・料理・身支度の動きの流れ)、朝と夜の日当たり、家族がすれ違うときの幅。こうした「暮らしの感覚」は、図面を眺めるだけでは気づきにくい部分です。

モデルハウスや完成見学会で実物を見て、できれば「自分たちの一日」をその間取りに当てはめてみてください。図面にOKを出す前のこのひと手間が、毎日のストレスを減らします。

6位|収納が足りない・使いにくい

「収納はたくさん作ったはずなのに、なぜか片付かない」という声もよく聞きます。

理由は、収納は「量」よりも「場所」が大事だからです。

使う場所の近くに収納がないと、結局しまわなくなります。玄関にコート掛けがない、キッチンにパントリーがない、といった「動線と収納のズレ」が、散らかる原因になります。

収納は「何を・どこで・どれだけ使うか」から逆算して、使う場所の近くに配置しましょう。

7位|コンセント・スイッチの位置で困る

地味ですが、後悔の声がとても多いのがコンセントです。

理由は、生活が始まってから「ここに欲しかった」と気づくことが多いからです。

スマホの充電、掃除機、キッチン家電、季節家電。図面の段階では想像しにくく、住んでから延長コードだらけになってしまう、というのはよくある話です。

幸い、これは後悔の中では損が小さい部類です。打ち合わせのときに「家具の配置」と「家電を使う場所」を一緒に書き出して、位置と数を確認しておきましょう。

8位|キッチン・水回りの使い勝手

毎日使う場所だからこそ、キッチンや洗面の小さな不満は積み重なります。

理由は、高さ・幅・動線が体に合っていないと、毎日の家事で地味に疲れるからです。

カウンターの高さ、冷蔵庫やゴミ箱を置く幅、洗濯機から干す場所までの距離。ショールームでは気持ちが盛り上がりますが、「毎日の自分の動き」で確認するのがコツです。実物の前に立って、いつもの家事の動きを再現してみましょう。

9位|外構を後回しにして予算切れ

「家本体にお金を使い切って、庭や駐車場が手つかずになった」という後悔もあります。

理由は、外構(駐車場・フェンス・庭など)は最後に工事するため、予算が足りなくなりがちだからです。

外構は数十万〜百万円単位でかかることもあります。最初の資金計画に入れていないと、「あと少し」が出せなくなります。外構費は、最初から総予算の中に組み込んでおきましょう。

10位|メンテナンス費用を見ていなかった

最後は、建てたあとに効いてくるお金の話です。

理由は、家は建てて終わりではなく、10年・15年ごとにまとまった維持費がかかるからです。

外壁や屋根の塗り替え、シロアリ対策などで、将来100万円単位の出費が出ることがあります。ここを見込んでいないと、家計が急に苦しくなります。家を建てる計画と一緒に、将来の修繕費も少しずつ積み立てておきましょう。

まとめ|後悔の9割は「契約前」に先回りできる

家を建てて後悔したことを、損の大きい順に見てきました。こうして並べてみると、上位の「お金(1位)」「土地(2位)」「会社選び(3位)」は、どれも住む前=契約前にしか防げない後悔だと分かります。

逆に言えば、ここさえ外さなければ、大きな後悔の多くは先回りで防げるということです。3つに共通するのは「最初に・自分で・複数を比べて確認する」ことです。

特に会社選びは、1社の話だけで決めると、価格も提案も比べようがありません。中立に比べる第一歩として、複数社の家づくりカタログをまとめて取り寄せ、自分の目で見比べるところから始めるのがおすすめです。

この記事を書いた人:マイホーム研究所 編集人

宅地建物取引士/ファイナンシャルプランナー/賃貸不動産経営管理士

不動産の現場で家づくりの相談に携わる。「売り手の論理ではなく、建てる人の味方」を信条に発信しています。

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